2018.10.11

死亡退職金と弔慰金及び相続税の非課税について

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生前相続対策

相続税対策

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①死亡退職金と相続税の非課税

相続税のみなし相続財産(本来の財産ではないが、相続税法の擬制により財産とみなして課税するものをみなし相続財産といいます)の一つに死亡退職金があります。

死亡退職金とは、被相続人の死亡により相続人その他の者が被相続人に支給されるべきであった退職手当金、功労金その他これらに準ずる給与で、死亡後3年以内に支給が確定したものを言います。

受け取った退職金に関対しては支給された死亡退職金のすべてに課税されるわけではなく、500万円×法定相続人の数までは非課税となります。

ただし、非課税が適用される対象者は法定相続人に限定されますので、注意が必要です。

②弔慰金の死亡退職金からの除外

死亡退職金と同時に弔慰金が支給された場合は、一部の金額はみなし相続財産から除外されます。
具体的には、死亡事由が業務上の死亡か業務外の死亡かにより変わりますが、業務上の死亡の場合には36ヶ月分の普通給与、業務外の死亡の場合には6ヶ月分の普通給与がみなし相続財産から除外されます。

③具体的な計算例

・1ヶ月分の役員報酬1,000千円

・死亡理由=業務上の死亡

・法定相続人の数は3人で死亡退職金を受け取った方は法定相続人

・支給された死亡退職金=弔慰金40,000千円と退職金120,000千円の合計160,000千円

極端な例ではありますが、この場合のみなし相続財産は、

1.弔慰金部分

40,000千円-1,000千円×36ヶ月=4,000千円

2.退職金部分

120,000千円

3.1+2=124,000千円がみなし相続財産として課税対象となりますが、ここから非課税額5,000千円×3=15,000千円が除かれますので、相続税の課税価格に算入される額は124,000千円-15,000千円=109,000千円となります。

④死亡退職金の活用方法

以上見てきたように、弔慰金と退職金の非課税枠を有効活用すれば受け取る側で相当の節税効果が得られますし、非上場株式の評価上、相続税の計算対象となる弔慰金と退職金は純資産価額の計算上負債として扱われますので、株価評価でも節税が図れます。

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